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斎藤と通ったおかげで道順は完璧。
がらの悪い浪士にも出くわすことなくもうすぐ診療所に到着する。
何だ一人でも平気だ。気分を良くしてすぐに問題発生。
診療所の前で男二人がユキに詰め寄ってるじゃないか。
「ユキさん!」
これは一大事,botox小腿 三津は全力で助けに向かった。
「ちょっと何してるんですか!?」
後先考えずにユキと男の間に割り込んだ。
上からじろりと睨まれたが土方に比べたらどうって事ない。
「お前もこいつの仲間か。」
「この子は患者さんです!それにさっきから何度も申し上げてますけど,私は患者さんの事を他言したりしてません!」
「じゃあお前の親父か?この診療所の世話になってから仲間が随分と新選組にやられてんだがなぁ。」
勢いで割り込み事情を全く把握出来てなかった三津だが,何だか他人事じゃないと感じた。
『まだよく分からんけどこの人らも新選組に恨みがあるのは間違いなさそうやな…。』
「ゆっくり話聞かせてもらおうじゃねぇか。
こっちは仲間殺されてんだよ。それともお前の命で仲間の無念を晴らしてくれんのか?」
ぎらついた目が二人に迫る。怨みのこもった目。こんな目に睨まれるのは何回目だか。
三津は小さく溜め息をついて真っすぐにその目を見つめた。
「だったら,私の命差し上げます。
ユキさんは傷付いたり病に苦しむ人の為に一生懸命な人です。
この診療所に必要な人だから手は出さないで下さい。」
迷いのない目を向けたまま,ゆっくり跪いた。
「これであなた方の気が済むなら…亡くなった方の無念が晴れるならどうぞ。」
胸の前で手を合わせて静かに目を閉じた。
気持ちは穏やかだった。悔いもなかった。
「自ら命を差し出す馬鹿があるか!」
その怒声に三津は目をぱっちり開けた。
腕を組んで仁王立ちの斎藤が,今まで見たことない恐い顔で三津を睨んでいた。
「あんたらの相手なら俺がなろう。」
「何だてめぇは。」
男達の注意が斎藤に逸れた。
その隙に三津はユキに引っ張られて,遠巻きに様子を見守った。
「新選組,斎藤一。」
名前を聞いて男達はすぐさま刀を抜いた。
「お前らの仲間を斬ったのは俺だ。」
わざわざ相手を挑発する言葉に,三津はひやひやしながら手のひらを握り締めた。
「この野郎!」
三津の心配を余所に,斎藤は雄叫びを上げながら斬りかかった男をあっさり切り捨てた。
「ひっ…。」
表情一つ変えず,残された一人にじりじりと迫ると,
「う,うわぁぁぁっ!」
男は三津とユキの方を向き,刀を振り上げながら走り出した。
「きゃあぁぁ!」
二人は抱き合いながら,固く目を閉じてしゃがみ込んだ。
「…っさせるかぁ!」
刀同士がぶつかる音が響いて,その後すぐにどしゃりと地に臥す音がした。
「間に合ったぁ…。」
三津が恐る恐る片目をうっすら開いて見ると,胸に手を当てて大きく息を吐く総司の姿。
「何であんたが居る…。」
いいとこ取りされたのが若干悔しくて,斎藤はじっとり睨んでやった。
「え!?いやそのぉ…。」
しどろもどろな総司を一瞥して三津とユキに歩み寄った。
二人に手を差し伸べて立ち上がらせて,着物の砂埃を払ってやった。
「お三津ちゃん!簡単に命あげたらアカンよぉ…!
何の為にうちに勉強しに来たん?」
ユキは三津の体をぎゅうっと抱き締めて,無事で良かったと涙を流した。
「無事を喜んでる所悪いが,三津…。勉強って何だ?」どういう事か説明してもらおうか。
斎藤の冷ややかな目を直視出来なくて,三津の視線は宙をさ迷う。